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大阪府主催の卒FITセミナーに登壇しました

10年間の固定価格買取期間が満了する世帯が今年11月から出始めるのに合わせて、大阪府が「卒FITセミナー」を開催しました。
卒FITセミナーでは、「住宅用太陽光発電の買取期間満了後の対応等」と題して80分間ほどお話ししてきました。
このセミナーには、今年卒FITを迎える府民の方や、市区町村のご担当者様、太陽光発電の販売施工に携わる業者様など、卒FITに関心のあるたくさんの方に集まっていただくことができました。
セミナー終了後には、多くの参加者の方々が名刺交換のために列を作ってくださり、余裕をもって持参したはずの名刺が足りず、嫌な汗をかきながら謝罪とご挨拶をすることになってしまいました。
そのような経験を通じて、みなさまの卒FITに対する関心の高さを実感することになりました。

今回は、卒FITセミナーでお話した内容を簡潔にお伝えしたいと思います。

卒FITとは

FITとは「Feed-in Tariff」の略で、再生可能エネルギーの電力を固定価格で買い取ってくれる制度のことをいいます。
住宅用太陽光発電の場合、10年間固定価格で買い取ってもらえますが、制度が始まったのが2009年11月なので、今年11月いよいよ固定価格買取期間が満了する家庭が出始めます。
これを、「FITからの卒業」という意味で「卒FIT」と呼んでいます。

この買取価格は、制度開始当初は1kWhあたり48円と、使用電力単価の約2倍の高価格で買い取ってもらえることになっていたため、太陽光発電の普及を一気に促すことになりました。
買取価格は毎年見直され、現在では24~26円/kWhになっています。
毎年、年度末になると新聞などで「太陽光発電の買取価格が2円低下」といった見出しで記事が出ますので、「国の支援制度が年々弱まっているなぁ」と感じている人も多いかも知れません。
実は、買取価格が下がっているのは国の支援が弱まっているからではありません。
毎年、太陽光発電の導入費用も下がっているため、「メリットが同程度になるよう調整するために」買取価格が下がっているだけです。
これから太陽光発電を買う人にとっても、今でも十分メリットがあるのでご安心ください。

固定価格買取期間満了後の対応

固定価格買取期間が満了した後の対応には、「売電を続ける」、「自家消費を増やす」の2つがあります。
どちらか一方を選ぶわけではなく、通常は両方を行うことになります。

「売電を続ける」については、現在電気を買い取ってくれている電力会社以外にも、電気の買い取りを行うことを発表している電力会社がたくさんあります。
ご自身の生活スタイルに合った買い取りプランを選ぶことで、売電収入を増やすことが可能となります。

「自家消費を増やす」については、昼と夜の電気の使い方を変えることが初期投資なしで行えるお手軽な方法です。
さらに、太陽光発電の電気でエコキュートを沸かしたり、電気自動車の充電をしたり、蓄電池に貯めて夜使ったりするなどの方法で自家消費を増やすことができます。

こういったさまざまな対応方法についてご説明しました。

太陽光発電の魅力

セミナーの後半では、固定価格買取期間満了後も太陽光発電を使い続ける前提として、太陽光発電には、「環境に良い」、「家計を助けてくれる」、「非常時に役立つ」といった大きな魅力があることを改めてお話ししました。
今月は台風15号の影響で東京電力エリアで90万軒以上の停電がありましたので、そういったときにも太陽光発電があれば電気を使うことができるという話は、セミナー参加者の皆様に響いていたように感じました。

今回のセミナーでは大阪府の方がうまく事前に告知してくださったおかげで、関西テレビをはじめとした複数のマスコミの方々も取材に集まっていました。
こうした機会を通じて、太陽光発電に関する正しい情報が広まり、太陽光発電の魅力がもっとたくさんの人達に伝わると嬉しく思います。